平成29年度 大曲厚生医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 447 129 117 197 311 736 1673 1738 1749 456
【定義】
平成29年4月1日から平成30年3月31日までに当院の一般病棟を退院した患者様について10歳刻みで集計しました。
♢年齢は入院日時点のものを基準としています。
♢90歳以上の患者さんは1つの階級として設定しております。
♢入院した後24時間以内に亡くなられた患者さんや労災、自賠責、自費診療の患者さんは対象外となっています。
♢患者数は延患者数としています。例えば同じ患者さんで何回も入退院を繰り返した場合はその都度1人として集計しています。
【解説】
当院に入院される患者様の年齢層としては、60歳~80歳代の方が多く、全体の約7割を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科(血液・感染症)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 55 31.71 20.83 3.64 86.55
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 30 26.63 16.48 0.00 69.33
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 26.00 17.71 0.00 89.54
100380xxxxxxxx 体液量減少症 21 23.14 9.16 4.76 84.57
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 20 26.20 12.34 10.00 85.30
【定義 *内科以降他科についても同様】
平成29年4月1日から平成30年3月31日までの退院患者のうち、診療科別にDPC14桁分類(診断群分類)における患者数上位5位までについて、DPCコード、名称、患者数、自院の平均在院日数、全国の平均在院日数、転院率、平均年齢を集計しました。
♢「DPC」とはDiagnosis(診断)、Procedure(手術・処置等の医療行為)、Combination(組合せ)の略で、疾患と施行した医療行為の組合せ毎に分類した14桁のコードからなる診断群分類のことをいいます。
♢集計結果が10件未満の場合は患者さんが特定される恐れがあるため「-」表示としています。また、それに併せて上位3位までに10件未満の疾患がある場合は、以降の4位~5位の公開は控えさせていただき、上位3位まで全て10件未満となる診療科については公開を全て控えさせていただきます。
♢転科された患者さんについては医療資源を最も投入した傷病の診療科で集計しております。
♢患者数は延患者数としています。例えば同じ患者さんで何回も入退院を繰り返した場合はその都度1人として集計しています。
♢転院率は[各傷病ごとの他の病院・診療所へ転院した患者/各傷病ごとの退院患者]で表しています。
【当科の解説】
誤嚥性肺炎、血液のがんの一種である悪性リンパ腫、心不全などが上位を占めています。

内科(循環器)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 38 15.74 11.21 2.63 79.76
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 27 8.63 4.62 0.00 68.26
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 3.91 3.03 0.00 69.91
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 29.70 17.71 0.00 83.40
050080xx9900xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 12 35.50 12.91 8.33 83.08
【当科の解説】
不整脈に対するペースメーカー移植(交換)や狭心症、心不全などが上位を占めています。
内科(消化器)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 68 26.53 20.83 7.35 86.13
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 67 14.34 10.61 0.00 78.94
060280xxxxxxxx アルコール性肝障害 48 7.52 15.23 4.17 66.88
100380xxxxxxxx 体液量減少症 41 27.10 9.16 2.44 83.93
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 12.61 10.71 2.78 65.67
【当科の解説】
誤嚥性肺炎、胆管炎や胆管結石、アルコール性肝疾患などが上位を占めています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 127 4.76 5.94 0.79 1.35
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 61 5.20 6.32 0.00 3.16
030270xxxxxxxx 上気道炎 50 4.38 4.84 0.00 2.34
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 31 4.58 5.50 0.00 3.06
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 6.50 6.18 0.00 0.00
【当科の解説】
RSウイルスや溶連菌などによる気管支炎、ロタウイルスなどによる腸炎などが上位を占めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし 169 3.11 4.47 0.00 70.82
060035xx99x70x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 副傷病なし 79 3.35 4.88 0.00 64.15
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし 65 3.51 4.38 0.00 64.25
060040xx99x70x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 副傷病なし 56 3.04 4.81 0.00 63.70
060035xx99x40x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 52 3.52 4.38 0.00 67.08
【当科の解説】
大腸がんに対する化学療法(抗がん剤治療)が上位を占めています。対象の患者さんは何回も入退院を繰り返すためこのような結果となっていますが、消化器がん、乳がん、各種消化器疾患など様々な疾患を扱っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 79 23.37 25.09 0.00 73.87
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 79 40.73 27.09 11.39 80.52
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 67 17.51 17.28 0.00 70.60
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 46 9.50 11.41 0.00 30.98
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 31 22.94 23.14 0.00 65.00
【当科の解説】
膝や股関節の変形性関節症または骨折に対し手術を行うもの、腰部脊柱管狭窄症等に対し手術を行うものなどが上位を占めています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 78 23.49 16.38 12.82 73.50
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 56 23.70 18.34 12.50 74.66
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 49 36.43 19.10 34.69 73.69
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 14.25 9.68 7.14 76.82
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 27 4.59 7.34 3.70 58.56
【当科の解説】
急性期の脳梗塞、脳出血に対し薬物治療を行うものなどが上位を占めています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 105 2.78 3.59 0.95 71.10
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 58 12.74 12.35 0.00 71.05
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 48 6.92 11.99 0.00 71.69
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 32 14.53 14.60 3.13 74.31
040040xx97x4xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等24あり 14 10.36 24.98 0.00 73.71
【当科の解説】
肺がんに対する検査、手術、化学療法(抗がん剤治療)などが上位を占めています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 40 4.50 4.98 0.00 64.98
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 33 5.03 6.37 0.00 54.67
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 25 3.52 5.02 0.00 67.12
12002xxx99x41x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病あり 23 4.65 10.74 0.00 63.78
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 21 2.90 5.93 0.00 33.24
【当科の解説】
子宮がん、卵巣がんに対する化学療法(抗がん剤治療)が上位を占めています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 26 4.54 5.15 0.00 67.00
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 19 6.84 8.01 0.00 13.00
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 19 7.53 7.23 0.00 53.68
030428xxxxxxxx 突発性難聴 15 9.18 9.18 0.00 64.27
03001xxx99x4xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 11 13.33 13.33 0.00 60.45
【当科の解説】
めまい、慢性扁桃炎、扁桃肥大などが上位を占めています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 71 5.41 7.31 0.00 77.07
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 32 5.94 8.50 6.25 69.06
110200xx04xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除術 26 7.81 7.64 0.00 70.50
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 26 14.19 12.34 0.00 81.77
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 23 6.17 5.75 0.00 66.17
【当科の解説】
膀胱がんや前立腺肥大症に対し手術を行うものや、慢性腎不全などが上位を占めています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 53 12 17 92 63 37 1 7
大腸癌 - 24 103 493 71 158 1 7
乳癌 10 - - - 15 - 1 7
肺癌 21 13 40 122 109 42 1 7
肝癌 - - - - 24 16 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】
5大癌について初発患者は病期分類ごとにより患者数を、再発患者は期間内に再発した患者数を集計しました。
♢5大癌とは日本人が罹患しやすいと言われている胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌のことです。
♢UICCとはラテン語で「Unio internationalis Contra Cancrum」の略であり、国際対がん連合のことを表します。
♢TNMとは癌の病期の評価、分類のことです。
  T:原発巣の大きさと浸潤を評価 N:所属リンパ節への転移状況を評価 M:遠隔転移の有無を評価
  これらを総合的に組み合わせて病期stage0~stageⅣが決まり、stageⅣが最も進行していることになります。
♢癌取扱い規約とは日本で編集されている規約のことで臓器別に国内の学会や研修会によって作成されているものです。
♢版数とは改定回数のことで各臓器別によって異なります。
♢集計結果が10件未満の場合は患者さんが特定される恐れがあるため「-」表示としています。
♢入院した後24時間以内に亡くなられた患者さんは対象外となっています。
♢患者数は延患者数としています。例えば同じ患者さんで何回も入退院を繰り返した場合はその都度1人として集計しています。
♢疑いによる検査入院などは不明の扱いにしております。

【解説】
当院はがんの化学療法(抗がん剤治療)にも力を入れており、対象の患者さんは何回も入退院を繰り返すため、StageⅣ、再発の患者さんが多くなっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - 0.00 0.00
中等症 92 21.68 77.14
重症 75 31.25 84.87
超重症 31 27.24 87.45
不明 - 0.00 0.00
【定義】
入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎であるもののうち、ICD-10コードがJ13~J18で始まるものに限定し、20歳以上の市中肺炎の患者さんが対象となります。
♢ICD-10とは「疾病及び関連保健問題の国際統計分類:International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」の略であり、異なる国や地域の死亡や疾病のデータの記録・分析・比較等を行うため、世界保健機関(WHO)が作成している分類のことです。 「10」は改定の回数を表しています。
♢市中肺炎とは通常の社会生活を送っているなかで発症した肺炎です。通常はインフルエンザ等のウイルスによるものも含みますが、本指標では除外しております。また、誤嚥性肺炎についても本指標の対象外となっています。
♢肺炎の重症度については日本呼吸器学会による市中肺炎診療ガイドラインで採用されている「A-DROPスコア」という重症度分類により評価します。
A(Age=年齢):男性70歳以上・女性75歳以上
D(Dehydration=脱水):BUN 21mg/dL以上または脱水あり
R(Respiration=呼吸):SpO2 90%以下またはPaO2 60Torr以下
O(Orientation=見当識):意識障害あり
P(Pressure=血圧):収縮期血圧 90mmHg以下
上記の5項目のうち1項目に該当すれば1点、2項目に該当すれば2点というように計算し、5点で満点となります。
スコア0は軽症であり、外来治療となります。
スコア1~2は中等症であり、外来治療か入院治療のどちらかになります。
スコア3は重症、スコア4~5は超重症であり、入院治療を要します。
ただし、スコアによらずその他合併症があったり患者さんの状態に応じて入院が必要な場合もあります。
また、ショックがある場合、すなわち収縮期血圧 90mmHg以下でPの項目に当てはまる場合、1項目のみの該当でも超重症(スコア4~5)に分類するというルールがありますが、DPCにおいてはこのルールは適用されません。

【解説】
当院は中等症(A-DROP1点~2点)の患者さんが一番多く集計されました。A-DROPスコアによる評価方法では、年齢が男性70歳以上・女性75歳以上の高齢者であるということだけでも1点、中等症となります。また、平均年齢については、中等症は77歳、重症は84歳、超重症は87歳となっております。高齢であればあるほど1つ以上の基礎疾患を有していることが多く、特に心臓や呼吸器に慢性疾患のある方、腎不全、肝機能障害、糖尿病のある方などでは、肺炎などの感染症にかかりやすく、病状も重くなる傾向があります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 300 32.59 78.08 13.58
その他 24 18.04 78.29 0.98
【定義】
医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞(ICD-10がI63$であるもの)である患者さんを対象として、発症から入院までの日数別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しております。
♢「発症日から」の項目は、患者様が発症後何日以内に来院したかを示す項目です。具体的には、患者数を「3日以内(脳卒中の発症から3日以内に来院)」、「その他(発症日4日目以降に来院、もしくは無症候性)」に分けて集計することを想定しています。
♢ICD-10とは「疾病及び関連保健問題の国際統計分類:International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」の略であり、異なる国や地域の死亡や疾病のデータの記録・分析・比較等を行うため、世界保健機関(WHO)が作成している分類のことです。「10」は改定の回数を表しています。
♢転院率は[各傷病ごとの他の病院・診療所へ転院した患者/各傷病ごとの退院患者]で表しています。

【解説】
発症から3日以内の脳梗塞急性期での入院がほとんどで、平均年齢は78歳となっております。
また、地域医療機関や回復期病院と連携した診療の提供を行っているため、転院率が高めの傾向にあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科(循環器)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 27 4.59 10.52 3.70 79.07
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 18 3.33 5.56 0.00 69.94
K597-2 ペースメーカー交換術 18 4.39 10.33 0.00 82.22
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 16 0.00 12.38 0.00 67.94
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
【定義 *内科以降他科についても同様】
平成29年4月1日から平成30年3月31日までの退院患者のうち、診療科別に手術件数の多い上位5位までについて患者数、平均術前日数、平均術後日数、転院率、平均年齢を集計しました。
♢集計結果が10件未満の場合は患者さんが特定される恐れがあるため「-」表示としています。また、それに併せて上位3位までに10件未満の手術がある場合は、以降の4位~5位の公開は控えさせていただき、上位3位まで全て10件未満となる診療科については公開を全て控えさせていただきます。
♢手術術式の点数コード(Kコード)による集計ですが、輸血関連(K920$)は除外しております。また、軽微な手術(創傷処理、皮膚切開術、非観血的征服術など)も除外しております。
♢平均術前日数は入院日から手術日まで(手術日当日は含まない)の日数、平均術後日数は手術日から(手術日当日は含まない)退院日までとしています。
♢複数の手術を行っている場合、主たる手術のみの集計としております。
♢複数の診療科で治療を行っている場合、主たる診療科での集計としております。
♢転院率は[各手術ごとの他の病院・診療所へ転院した患者/各手術ごとの退院患者]で表しています。
♢入院した後24時間以内に亡くなられた患者さんや労災、自賠責、自費診療の患者さんは対象外となっています。
♢患者数は延患者数としています。例えば同じ患者さんで何回も入退院を繰り返した場合はその都度1人として集計しています。

【当科の解説】
ペースメーカーの移植及び交換、心筋梗塞などに対するステント留置術が上位を占めております。
内科(消化器)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 166 0.95 1.58 0.00 68.33
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 44 4.73 13.77 0.00 80.59
K654 内視鏡的消化管止血術 36 1.69 12.75 5.56 68.61
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 34 6.18 8.09 0.00 74.79
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 33 2.73 6.15 0.00 72.52
【当科の解説】
内視鏡による大腸ポリープ切除早期胃がん切除、胆道疾患に対する内視鏡手術、消化管出血に対する内視鏡的止血が多くなっています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 75 1.31 2.31 0.00 61.45
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 56 2.93 5.05 0.00 67.04
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 55 3.84 5.22 0.00 65.09
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 48 7.98 14.71 0.00 72.75
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 19 3.89 17.53 0.00 72.63
【当科の解説】
傷跡が小さく患者さんへの負担が少ない腹腔鏡下での手術が多くなっており、年々増加傾向にあります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 115 1.98 20.20 0.00 71.37
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 82 3.50 16.16 1.22 71.50
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 66 5.45 36.59 12.12 79.33
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 43 3.21 15.56 0.00 61.12
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 25 10.12 24.28 4.00 77.24
【当科の解説】
変形性関節症や骨折に対する人工関節置換術やインプラントで固定する手術、脊柱管狭窄症や頚髄症に対する手術が上位を占めております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 25 0.04 58.76 36.00 78.36
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 24 0.08 15.54 4.17 77.42
K1781 脳血管内手術(1箇所) 18 1.22 30.00 22.22 64.89
K171 経鼻的下垂体腫瘍摘出術 - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
【当科の解説】
急性期脳梗塞に対しカテーテルを用いて直接血栓を除去する手術や慢性硬膜下血腫に対する手術が上位を占めています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 37 0.92 3.14 0.00 53.51
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 19 0.63 0.11 0.00 33.89
K867 子宮頸部(腟部)切除術 16 1.00 2.06 0.00 42.44
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 16 1.00 5.94 0.00 47.00
K879 子宮悪性腫瘍手術 - - - - -
【当科の解説】
子宮や卵巣の良性疾患、悪性疾患に対する手術が上位を占めています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 70 1.00 1.00 0.00 73.73
【当科の解説】
当科で主に施行している手術は白内障に対する水晶体再建術となっております。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 19 1.00 1.00 0.00 73.73
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 14 0.42 5.47 0.00 15.37
K454 顎下腺摘出術 - - - - -
【当科の解説】
慢性扁桃炎や慢性副鼻腔炎に対する手術が上位を占めています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 59 1.92 4.12 0.00 76.76
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 46 4.76 5.72 10.87 68.00
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー) 26 1.27 5.54 0.00 70.50
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 25 0.00 1.20 0.00 59.84
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 24 0.96 4.17 0.00 65.67
【当科の解説】
膀胱がんに対する手術や、慢性腎不全患者さんの血液透析導入に必要なシャントを造設する手術、尿路結石除去手術が上位を占めています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 46 3.50 13.10 2.17 70.45
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 39 2.10 10.61 0 69.92
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) 11 5.09 10.18 0 56.09
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 - - - - -
【当科の解説】
化学療法(抗がん剤治療)を行いやすくするためのCVポートと呼ばれるカテーテルを皮下に植え込む手術や、肺がんに対する胸腔鏡下手術が上位を占めています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 25 0.33
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 26 0.34
異なる - -
【定義】
医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき4症例について入院契機病名の同一性の有無を区別して患者数と発生率を示しています。
♢入院契機とは、DPCコードで分類されたDPC病名とは別につけられている、入院のきっかけとなった傷病名のことです。DPC病名と入院契機病名が「同一」の場合は、入院のきっかけとなった傷病名の診療を中心に行ったということを表します。「異なる」場合は、入院のきっかけとなった傷病名の診療目的で入院していますが、入院経過中に入院契機病名とは別に、その患者様がもともと持ち合わせていた疾患や入院中に発症した疾患に対する診療を中心に行ったということを表します。
♢集計結果が10件未満の場合は患者さんが特定される恐れがあるため、「-」表示としています。
♢発生率は[疾患ごとの患者数/当院の全退院患者数]で表しています。
♢手術・処置などの合併症は、診療上で手術や処置などを施行するのに伴い一定の割合で発生してしまう病態です。主なものとして手術後の出血や創部の感染症などが挙げられます。手術・処置に伴う合併症は必ず発生するわけではありませんが、どんな手術・処置でも起こる可能性があるもので医療ミスとは異なります。手術・処置等の合併症は他院で手術した後に発症したものも含まれております。また、自院で発症したものについては手術後長期間空いてからの症例も含みます。

【解説】
当院では、敗血症を契機に当院へ入院し、その治療を中心に行った症例が多く集計されました。
敗血症とは、尿路感染症、肺炎、胆嚢炎・胆管炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。免疫力が低下している人は敗血症のリスクが高くなります。例えば、新生児や妊婦、高齢者、ステロイドなど免疫系を抑制する薬を服用している方、がんやエイズなどの免疫系の病気を治療中の方、糖尿病や肝硬変などの特定の慢性疾患をもつ方がそれにあたります。
また、手術・処置等の合併症を契機に当院へ入院し、その治療を中心に行った症例として集計されたものの主な内訳は、術後・処置後の出血、術後感染症、透析シャント閉塞、中心静脈カテーテル感染症、人工関節脱臼となっております。
更新履歴
2018/09/28
「平成29年度 病院情報の公表」更新