麻酔科

麻酔科

常勤医師5名(大高 公成)

1.診療内容

麻酔科医は単に手術麻酔のみではなく、周手術期のリスクマネージメントを担い、手術の質・安全を維持するために必要欠くべからざる存在である。また救急、ペインクリニック、緩和ケアなど麻酔科医の活躍するフィールドが広がるにつれて、益々麻酔科医の必要性が増加している。
当院では現在麻酔指導医3名、麻酔標榜医1名で、比較的恵まれた体制で診療を行っており、年間麻酔科管理症例は1400件、時間外緊急手術は年間約200件である。ペインクリニック外来、緩和ケアでの診療は年間のべ1500人程度となっている。

2.研修の概要

初期研修としては、1ヶ月の短期研修と、2カ月ないしそれ以上の長期研修がある。2年次以降の後期研修も可能である(次ページ表参照)。
1カ月の短期研修では、救急診療で必要とされる最低限のスキル(末梢静脈確保、マスクによる人工呼吸、気管挿管や他の気道確保法)を徹底的に研修するほか、ACLSガイドラインに沿った心肺蘇生法、循環作動薬、抗不整脈薬の使用法、輸液、輸血、生体モニターの評価など救急診療で必須の知識を勉強する。研修医一人の麻酔経験数は1カ月30例~50例程度である。
2か月研修では上記のほか、術前の評価から麻酔導入・維持、術後疼痛管理など一般的な麻酔管理を学ぶことができる。麻酔科を目指す方にはより長期の研修で、より実践的な麻酔管理を指導している。希望があればペインクリニックや緩和ケア研修で慢性疼痛や癌性疼痛の治療を学ぶことも可能である。

後期研修、標榜医・専門医資格取得

イラスト:麻酔科

初期研修終了後も、麻酔科医として研修を希望される方のために、当院で経験できない症例(新生児・小児、心臓血管外科麻酔)を院外研修によって症例を経験していただき、麻酔専門医資格の取得までサポートします。このほか当院ではペインクリニック学会指定研修施設に登録されており、ペインクリニックや緩和ケア領域での研修もでき、ペインクリニック専門医の資格取得も可能である。

麻酔科初期研修・後期研修の概要

研修期間目標資格等
初期研修
短期(1ヶ月)
末梢静脈確保ができる
マスクによる人工呼吸ができる
気管挿管や他の気道確保法を施行できる(目標30~50例)
 
初期研修
(2ヶ月~)
周術期管理を含む麻酔科研修
  • 術前全身状態の評価ができる
  • 術式や全身状態にあった麻酔計画の立案ができる
  • 麻酔について患者への適切な説明ができる
  • スタッフ、医師と協調して診療ができる
全身麻酔管理
  • 各種麻酔薬の作用を理解し安全な麻酔管理が行える
  • 循環作動薬、抗不整脈薬を適切に投与できる
  • 病態による輸液、輸血が適切に行える
  • 麻酔覚醒と抜管操作が行える
  • 人工呼吸管理ができる
  • 術後疼痛管理(各種鎮痛法)が行える
  • 術後全身状態の評価ができる
 
後期研修
1年目
成人患者の麻酔
リスク高い成人患者や帝王切開など
 
2年目 初期研修医の指導
小児麻酔やASA分類III‐IV度の重症患者を担当
 
3~4年目 スタッフとして研修
ペインクリニック外来、緩和ケア
心臓血管手術や新生児・小児症例の院外研修
麻酔標榜医
認定医
4年次終了 麻酔専門医試験受験 麻酔専門医
5年以降 希望する勤務先ないし大学等
当院で継続勤務で年間3か月の国内留学、博士号取得のための社会人大学院への入学
スキルアップ、博士号

国内留学・博士号取得

当院は麻酔科研修医のみならず麻酔科常勤医師に対しても、レベルアップやスキルアップ、サブスペシャリティ獲得のための国内研修をバックアップしている。また希望者には当院に在職しながらの学位取得も可能である。